耐震基準内でも倒壊?
今朝の朝日新聞の見出しです
建築基準法に定められた耐震強度を守って建てた木造住宅でも、阪神大震災(震度7)クラスの地震で倒壊する危険性があることが、国土交通省の外郭団体などの実験で分かった。
どうですか?この見だし!この記事!!口あんぐりです!!!
木造を覚えはじめた頃は建築基準法の必要壁量に対して1.07倍の強度でと教わりました。ある程度木構造が分かってきた頃、もともと東海地方で生まれた私は地震の怖さの認識は高かったこともあり1.15倍ほどの強度で考えていました。最近では住宅性能表示制度が出来たこともあり2等級(1.25倍)以上で設計するよう心がけていたのですが今回の記事では等級2で壁が浮いたり、柱のかすがいが抜けかかったり、倒壊はしなかったが・・・どうするんですか?
正直言っちゃいます(まじめな顔で)
じゃ〜今までのはどうなるの?と声を大×××・・いや小さくしていっちゃいます・・・
阪神大震災から耐震偽造事件までの間、耐震に対する考え方が急激に変わっていったのは驚きです。頭の良い人が考えた数値(建築基準法)ですら信じられない時代になってきました。メディアの取り上げ方も中途半端で誤解を招く記事も多く(短い文章の中にまとめなくてはならないからしょうがないのですが)信頼性がどんどん揺らいでいきます。しかも現場では設計士まかせ・・・設計士でも現場まかせなんていい加減な監理の所も多く見られます。特に木造住宅は耐震に対する補強が難しく紙の上では法律上クリアーできても現場ではクリアーできない箇所がいくつも出てきてそこを指示していない設計士(現場に行かない設計士とか)が多く存在するのも事実です。
このままだと車の衝突実験ならぬ家の倒壊実験をクリアーした建物でなくては駄目!!
〜ぐらいの時代がやってくるのではないかと我々設計事務所が脅かされてしまいます
mumu逆を返せばケーススタディー住宅ですか?
そんな冗談はいってられません!!
とにかく今は出来ることをしっかりやるという意味で
設計と現場でよく確認をし耐震という意識を高めて行かないと駄目ですね
思いやりを持って一生懸命建築に取り組むまでです!!
以上